SONYのPlayStation2が全盛時綺麗なグラフィックや大容量のゲームが大半を占めていた中、性能的には最先端ではなく、みんなで遊ぶというコンセプトで販売したWii(ウィー)当時は脳トレなどの普段はゲームをしない層にターゲットを絞った戦略が大成功した任天堂のハードWiiについて解説を行います。

Wiiについて

Wii

第7世代(任天堂の第6世代目)の家庭用据え置き型ゲーム機であり、無線通信で接続されるコントローラ「Wiiリモコン」による直感的な操作の実現、独自のインターネットを利用した日常生活に役立つコンテンツ(Wiiチャンネル)といったサービス、機能を持つ。

任天堂はかつて据え置きゲーム機のシェアで優位であったが、その多くをソニー・コンピュータエンタテインメント(現:ソニー・インタラクティブエンタテインメント)のPlay Stationに奪われていた。

また、日本のゲーム市場そのものが1997年をピークに、2006年までは漸減していた。

任天堂はゲーム市場が漸減している理由を、「ゲームの複雑化に伴うゲーム離れ」にあると捉え、家庭用ゲームが、ハードウェア、ソフトウェア共に大きな進化を遂げると同時に、システムや操作の高度化・複雑化が進み、あまりゲームをプレイしない層とゲームをよくプレイする層の間でゲームに対する心理的な距離に格差が生じ、ゲームに対するスタートラインが、人によって全く違う状況になってきているのではないかと考えた。

そこで同社はゲーム人口の拡大(ゲームから離れてしまった人を呼び戻す。女性や高齢者といった非ゲーマー層を取り込む)。

ゲーム定義の拡大(従来は存在しなかった作品を投入する。例:『Wii Sports』、『Wii Fit』)。

年齢や技量を問わず、誰もが同じスタートラインに立てること(コアゲーマーとカジュアルゲーマーが共に楽しめる)。を提案した。

2006年(平成18年)E3前の会見で社長岩田聡は「ゲーム人口の拡大」が社長に就いた時に定めた目標であると語った。

この提案を元に、任天堂は「ゲーム操作の高度化」に歯止めをかけるため、ユーザインタフェースの改良によって「このゲームの操作なら、自分でもできそうだ」と普段ゲームをしないユーザーに体感させることを具体的目標とした。

このコンセプトを同じくしてWiiに先駆けて発売されたニンテンドーDSでは、操作の簡便化と従来とは全く異なる操作感覚を実現した(Touch! Generations)。

WiiではニンテンドーDSとは別の技術、別のアプローチで操作の簡便化を図るべく、コントローラの改良が行われ、宮本茂を中心とする3年にも及ぶ研究開発の結果、生まれたのが「Wiiリモコン」である。

宮本茂はCEDEC 2018で当時を振り返り、「「DVDケース二個分の大きさで作れ」と(岩田聡から)無茶ぶりされて、猛烈に苦心した末にできあがったもの。」と語っている 。

Wii販売台数

世界累計販売台数2,000万台を発売から約60週で達成した。

日米欧での発売開始時期が機種によりそれぞれ異なるため単純比較は出来ないが、これは歴代の家庭用ゲーム機の販売記録(PlayStation 4(68週)、ゲームボーイアドバンス(75週)、ニンテンドーDS(約80週)、Nintendo Switch(約82週)、PlayStation 2(約95週)の中では最速である[11]。

3,000万台は発売開始後1年8か月で達成し、歴代では最速である。2位はNintendo Switchの1年10カ月である。

後に出荷台数では発売開始後2年5か月で5,000万台を達成しており、PS2を上廻った。

ただし、生産終了までの総売上ではPS2を超えることができなかった。

一方、国内累計販売台数1,000万台は発売から約3年3か月で達成しており、ニンテンドーDSの約1年8か月、PlayStation 2およびNintendo Switchの約2年6か月に次ぐ速さであった。

2013年10月1日、Wiiの生産終了を発表、次世代機のWii Uに完全移行する事となった(互換機であるWii Miniは生産継続)。

同年6月末までの累計販売台数は1億4万台に上り、同社の据え置き型としては最も販売台数が多い機種になった。

同時期に販売されていた据え置き型ゲーム機と比べると、PlayStation 3とXbox 360が2013年それぞれ8,000万台[15][16]を売り上げており、Wiiは任天堂の据え置き機としてはスーパーファミコン以来3世代ぶりにトップシェアに返り咲いたものの単独過半数を占めることはできなかった。

2018年現在も公式修理サポートは継続している。

Wiiの名称について

Wiiという名称は、英語のwe(私たち)をイメージして「家族の誰もが楽しめる」というコンセプトを表し、iiは独特の形状のコントローラと、人々が集まるさまをイメージしたものである。

他にもフランス語のOui(はい)とも発音が似ており、肯定的な意味が含まれている。

この名称が公開された当初は、前世代機の「ゲームキューブ」からの名前の変わりように賛否両論が起こった。

しかし、発売される頃には、その論議も落ち着いた。

Nintendo of America社長であるレジナルド・フィサメィは2006年(平成18年)のE3において、この名称について「LEXUSやACURAなどの名称も最初は賛否両論があったが、今は受け入れられている。

Wiiも最初はおかしいと思うかもしれないが、人々に浸透するに従って受け入れられるだろう」といった趣旨の発言をしている。

サードパーティーソフトのテレビCMや店頭のポスターなどでは、ニンテンドーWii、任天堂Wiiと表記されていることもあるが、正式名称ではない。

開発コードネームは「レボリューション(Revolution)」であり、「ビデオゲームの革命」となるゲーム機を表していた。

本体および関連機器の型番には「R」e「v」o「l」utionを略した「RVL」が付いている。この「Revolution」にも専用のロゴが用意されていた。

「o」の文字がディスクの形をしており、「v」の後の「o」は大きく、「i」の後の「o」は小さい形をしている。

これはそれぞれ、Wii用の12cmディスクと、ゲームキューブ用の8cmディスクを表しており、互換性をアピールしていた。

最先端の性能があることが売れることじゃないと示したWiiの遍歴

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